日本の科学技術は今、重要な岐路に立っています。かつて世界をリードした技術立国としての地位は、科学論文数の国際ランキング(Top10%補正論文数)において2000年代初頭の2位から13位へと後退し、2000年代以降に生じた運営費交付金の削減などによって研究基盤の弱体化も指摘されています。今や先進国の中で「科学技術後進国」になりつつあるという厳しい声があるのも事実です。しかし、われわれはこうした現状を「停滞」として甘受するのではなく、むしろこれまでの歩みを糧に、新たな価値創造へと舵を切るための「変革の原動力」とすべきです。
本セミナーでは、単なる現状批判にとどまらず、日本の研究力が直面する課題をデータに基づき冷静に捉えつつも、その先にある日本の科学技術や研究力がもつポテンシャルを再発見し、「新たな地平」を展望します。とりわけ、知の創造の源泉であり、未来のイノベーションを牽引する博士人材や若手研究者の可能性に光を当てます。かれらがその情熱と専門性を存分に発揮し、アカデミアに限らず社会のあらゆる場面で、安定的なキャリアパスを得て生き生きと活躍できる未来像をどう担保していくのかを議論します。
博士人材・若手研究者の不安定な雇用や研究時間の減少といった課題を克服し、次世代が生き生きと挑戦できる環境を整えることは、日本が再び世界の知の循環の中心となり、世界に貢献し続けるための最も確かな未来投資です。国内外の先進的事例をヒントに、大学や社会がどのように次世代の挑戦を後押しできるのか、その可能性について考えます。本セミナーが、現状を打破し、日本の科学技術が再び力強く飛躍するためのインスピレーションを共有する場となり、次世代とともに創る未来への期待を膨らませる貴重な機会となることを確信しています。
関係者の皆様の積極的なご参加を期待しております。
1.日 時 : 2026年3月13日(金)14:00~17:00
2.形 式 : ハイブリッド開催(来場/Zoomによるオンライン配信)
3.プログラム:
全体司会: 黄 梅英 (尚絅学院大学副学長、教授)
パネルディスカッション司会: 杉本 和弘、中村 達(東北大学高度教養教育・学生支援機構教授)
14:00~14:05 開会挨拶: 冨永 悌二 (東北大学総長、IDE大学協会東北支部長)
14:05~14:15 趣旨説明: 杉本 和弘(東北大学高度教養教育・学生支援機構教授)
14:15~14:55 基調講演 :
竹中 亨(大学改革支援・学位授与機構研究開発部特任教授)
「研究力をめぐる「常識」?――ドイツとの対比から」
14:55~15:25 講 演1
川村 真理(文部科学省科学技術・学術政策研究所上席研究官)
「博士人材のキャリアと課題 ―産官学連携型博士人材養成プログラムの展開―」
15:25~15:55 講 演2
北村 隆行(滋賀県立大学理事、京都大学名誉教授)
「次世代を担う卓越研究者をどう育成するか」
15:55~16:10 (休憩)
16:10~16:55 パネルディスカッション
指定討論者: 安藤 晃(東北大学高等大学院機構大学院教育推進センター長)
16:55~17:00 閉会挨拶: 滝澤 博胤 (東北大学理事・副学長)
4.申込み方法:QRコード、Web申込み 東北大学高度教養教育・学生支援機構HP
https://www.ihe.tohoku.ac.jp/post-21728/

申込み締切:2026年3月9日(月)
参 加 費 用:無料
5.ダウンロード
・セミナー実施要項
・ポスター
6.問い合わせ IDE東北支部セミナー担当(東北大学教育・学生支援部学務課)
TEL:022-795-7537/E-mail:gaku-syom@grp.tohoku.ac.jp
共催:IDE大学協会東北支部/東北大学高度教養教育・学生支援機構